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茨城県ひたちなか市に位置する国営ひたち海浜公園。その広大な敷地の中でも、秋になると多くの人々を魅了してやまないのが「みはらしの丘」を真っ赤に染め上げるコキアの大群生です。
丸々とした可愛らしい形から、和名では「ホウキギ」とも呼ばれるこの植物。夏には爽やかなライムグリーン、秋には燃えるようなスカーレット、そして晩秋には落ち着いた黄金色へと、季節の移ろいとともにその表情を変化させる様子は、まさに自然が織りなすアートといえるでしょう。
この記事では、長年多くの観光客を魅了してきた専門的な視点と、実際に足を運んだ経験を基に、2025年のコキアを最大限に楽しむための情報を余すところなくお届けします。
この記事を最後までお読みいただければ、ひたち海浜公園のコキアに関するあらゆる疑問が解決します。
さあ、あなただけの最高のコキア観賞プランを立てる準備を始めましょう。
コキアの魅力は、ただ赤いだけではない点にあります。訪れる時期によって全く異なる表情を見せてくれるため、それぞれの時期の美しさを理解しておくと、より深く楽しむことが可能です。
気候によって多少前後しますが、例年のデータから2025年の見頃を予測します。
時期 | 見頃予想 | 特徴 |
緑コキア | 7月20日頃 〜 9月25日頃 | 爽やかな緑と青空のコントラストが楽しめる。 |
グラデーション | 10月5日頃 〜 10月15日頃 | 色彩豊かな丘の表情が美しい。 |
紅葉ピーク | 10月18日頃 〜 10月26日頃 | 一面真っ赤な絶景が広がる。最も混雑する。 |
黄金コキア | 10月27日頃 〜 11月上旬 | 落ち着いた雰囲気で、夕景が特に美しい。 |
※その年の夏の気温や台風の状況により、色づきのスピードは変動します。特に猛暑の年は、紅葉が少し遅れる傾向にあります。
「いつ行くのが一番良いか」は、あなたの目的によって変わります。
公園公式ウェブサイトやSNSでは、コキアの生育状況や色づき具合が定期的に更新されます。お出かけの直前には、必ず最新の情報を確認するようにしてください。
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コキアの紅葉が見頃を迎える10月の土日・祝日は、一年で最も公園が混雑します。特に、 午前10時〜午後2時頃 が混雑のピーク。この時間帯は、周辺道路の渋滞、駐車場の満車、園内のレストランやトイレの長蛇の列が予想されます。
ツアーバスが到着し始める午前10時前後から一気に人が増え、お昼ご飯の時間帯にピークを迎えるという流れを覚えておきましょう。
見頃の時期は、チケット売り場も長蛇の列になります。時間を有効活用するため、事前に電子チケットを購入しておくことを強く推奨します。
コンビニエンスストアやオンラインチケットサービス(アソビュー!など)で購入可能です。入口でQRコードを見せるだけでスムーズに入園できるため、数十分の時短になることも珍しくありません。
公園の公式X(旧Twitter)アカウントでは、当日の駐車場の混雑状況がリアルタイムで発信されることがあります。お出かけ当日の朝、車に乗る前にチェックする習慣をつけると良いでしょう。
電車でのアクセスは、JR常磐線の 勝田駅 が玄関口となります。
勝田駅の東口2番乗り場から、ひたち海浜公園西口まで路線バスが運行しています。所要時間は約15分です。コキアの見頃時期の土日・祝日には、海浜口(みはらしの丘最寄り)までの直通臨時バスが運行されることもありますので、茨城交通のウェブサイトを確認しましょう。
https://www.ibako.co.jp/
車でのアクセスが便利な公園ですが、ICの選択が重要です。
駐車場の選び方 公園には主に3つの駐車場があります。目的に合わせて選ぶのがポイントです。
駐車場名 | 特徴 | こんな人におすすめ |
西駐車場 | みはらしの丘に最も近い。コキア目的ならココ。 | とにかくコキアを最優先したい方 |
中央駐車場 | プレジャーガーデン(遊園地)に近い。 | お子様連れで遊園地も楽しみたい方 |
南駐車場 | 中央ゲート、お土産店に近い。大規模。 | 帰りにすぐお土産を見たい方 |
東京方面から日帰りする場合、特急列車と車のどちらを選ぶか迷うかもしれません。
おすすめモデルプラン(電車) 8:00 東京駅発 → 9:30 勝田駅着 → 9:50 バスで公園着 → 午前中にコキアを堪能 → 園内でランチ → 午後は他のエリアを散策 → 16:00 公園発 → 18:00 東京駅着
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料金は季節によって変動します。コキアの見頃時期は料金が高くなるのでご注意ください。
区分 | 料金(コキア見頃時期) | 料金(通常期) |
大人(高校生以上) | 800円 | 450円 |
シルバー(65歳以上) | 560円 | 210円 |
小中学生 | 260円 | 80円 |
幼児(6歳未満) | 無料 | 無料 |
※上記は2024年度の料金です。2025年度は改定される可能性があるため、公式サイトで最新情報をご確認ください。
車種 | 料金 |
普通車 | 600円 |
二輪車 | 300円 |
大型車 | 1,800円 |
※料金は1日あたりのものです。
年間を通じて、特定の日は入園料が無料になります。大変混雑しますが、費用を抑えたい方は狙い目です。例年、10月の日曜日に設定されることが多いですが、日程は公式サイトで発表されます。
また、2日間有効の「通し券」などのお得なチケットもありますので、泊りがけで訪れる方は検討の価値ありです。
https://hitachikaihin.jp/guide/schedule/
西口・西駐車場から入園した場合、徒歩で約10〜15分でみはらしの丘の麓に到着します。園内はかなり広いため、シーサイドトレイン(園内周遊バス)を利用するのもおすすめです。「みはらしの丘」に最も近い停留所は No.7「みはらしの丘」 です。
みはらしの丘の麓では、コキアの紅葉と時期を同じくして コスモス が見頃を迎えます。赤とピンクのコントラストは必見です。また、丘の反対側では純白の そばの花 が広がり、こちらも見事な風景を作り出します。
園内には複数の飲食店があります。混雑時はテイクアウトして、レジャーシートを広げてピクニック気分で味わうのも良いでしょう。
お土産は各ゲート近くのショップで購入できます。
2025年は、夜だけの特別な絶景「コキアライトアップ」が開催されます。紅葉前の瑞々しい緑色のコキアが、音楽に合わせてカラフルな光で照らし出される様子は、昼間とは全く違う幻想的な空間です。
12日間だけの特別なイベント、ぜひ体験してみてはいかがでしょうか。
https://hitachikaihin.jp/kochia_lightup2025/index.html
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10月の気候は変わりやすいです。日中は暖かくても朝晩は冷え込むことがあるため、着脱しやすい上着 があると安心。また、みはらしの丘は土の道で、意外と歩きます。スニーカーなど歩きやすい靴 は必須です。雨上がりの翌日はぬかるむこともあるため、汚れても良い靴を選びましょう。
園内各所に授乳室やおむつ交換台が設置されており、小さなお子様連れでも安心して過ごせる環境が整っています。ベビーカーのレンタルも各ゲートで行っているので、荷物を減らしたい方は利用すると便利です。
ひたち海浜公園は、リードを着用すればペット(犬・猫など)と一緒に入園できます。ただし、建物内やプレジャーガーデンの一部エリアなど、同伴できない場所もあります。必ずリードをつけ、排泄物の処理などマナーを守って楽しみましょう。
https://hitachikaihin.jp/faq/
ひたち海浜公園のコキアは、一度は訪れる価値のある日本の誇る絶景です。しかし、その美しさを最大限に味わうためには、見頃のタイミングを知り、混雑を避けるための計画的な準備が欠かせません。
この記事でご紹介した情報を参考に、あなただけの完璧なプランを立て、みはらしの丘を真っ赤に染めるコキアの感動を心ゆくまで体験してきてください。きっと忘れられない一日になるはずです。