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栃木県宇都宮市で開催される「多氣山大火渡り祭」。燃え盛る炎の上を素足で渡るという、迫力満点のこのお祭りについて、気になっている方も多いのではないでしょうか? 「どんなお祭りなの?」「いつ、どこでやるの?」「一般人も参加できる?」「アクセスや駐車場は?」 そんな疑問を解消すべく、多氣山大火渡り祭の基本情報から2025年の開催概要、見どころ、参加・見学の注意点、周辺情報まで、詳しくご紹介します。この記事を読めば、大火渡り祭の全てがわかります!
多氣山大火渡り祭(たきさんだいひわたりさい)は、栃木県宇都宮市に位置する多氣山不動尊(たきさんふどうそん)で毎年開催される、燃え盛る炎の上を素足で渡る荒行を中心としたお祭りです。 この祭りは単なるイベントではなく、修験道(しゅげんどう)の伝統を受け継ぐ神聖な儀式であり、心身の浄化や諸願成就を祈願する場となっています。 火の持つ浄化の力によって、厄災を払い、新たな気持ちで一年を始めるための大切な機会と位置づけられているのです。 参拝者は、燃え盛る炎と修験者の迫力ある姿を目の当たりにし、日常では味わえない厳粛な雰囲気に包まれることでしょう。
多氣山不動尊は、822年に弘法大師空海(こうぼうだいしくうかい)の弟子、尊鎮法師(そんちんほうし)によって開かれたと伝わる古刹です。御本尊は不動明王(ふどうみょうおう)であり、古くから山岳信仰の霊場として、また厄除けや開運の祈願所として多くの人々の信仰を集めてきました。 大火渡り祭の正確な起源は定かではありませんが、山伏(やまぶし)と呼ばれる修験者たちが山中で行う厳しい修行の一つである「火生三昧(かしょうざんまい)」が元になっていると考えられます。不動明王の持つ火炎の力で煩悩を焼き尽くし、清浄な心を得ることを目的とした修行が、民衆の諸願成就を祈る祭りへと発展したのでしょう。 多氣山の険しい自然環境の中で続けられてきた修行の伝統が、今もこの大火渡り祭に息づいています。
大火渡り祭の主な目的は、火の力による「浄化」と「祈願」にあります。燃え盛る護摩(ごま)の炎は、私たちの心の中にある煩悩や、身に降りかかる厄災を焼き尽くす象徴と考えられています。 素足で火の上を渡る「火渡り」は、その浄化の力を直接体感し、心身を清めるための修行です。この荒行を乗り越えることで、精神的な強さを得られるとも言われます。 主なご利益としては、「厄除開運」「家内安全」「身体健全」「商売繁盛」「心願成就」などが挙げられます。特に、古いお札やお守りを護摩の火で焚き上げる「お焚き上げ」も行われるため、一年間の感謝を捧げ、新たなご加護を願う絶好の機会となるでしょう。 自らの足で火を渡る体験は、困難を乗り越える勇気と、願いを成就させる強い意志を与えてくれるかもしれません。
多氣山大火渡り祭は、例年春に開催されます。具体的な日程は年によって異なりますので、必ず事前に公式サイトなどで確認するようにしましょう。 祭りの当日は、午後になると山伏による法螺貝(ほらがい)の音を合図に、厳かな雰囲気の中で儀式が始まります。護摩壇への点火、読経、そしてクライマックスの火渡りへと続きます。一般参加者の火渡りは、修験者に続いて行われるのが通例となっています。
2025年の多氣山大火渡り祭は、以下の日時に開催が予定されています。
この時間帯に護摩法要から火渡り神事が行われます。ただし、天候等によって時間が多少前後する可能性も考慮し、当日は時間に余裕を持って訪れることをおすすめします。
大火渡り祭が開催されるのは、「多氣山 持宝院 不動尊(たきさん じほういん ふどうそん)」の境内、多氣山山会場です。多氣山の中腹に位置し、豊かな自然に囲まれた静かな場所にあります。
山の中にあるため、境内は坂道や階段が多いのが特徴です。歩きやすい靴で訪れるのが良いでしょう。
公共交通機関を利用する場合、JR宇都宮駅西口から路線バスを利用します。
祭りの当日はバスも混雑する可能性があります。時間に余裕を持って利用しましょう。臨時バス等の運行については、事前にバス会社のウェブサイトや宇都宮観光コンベンション協会の情報をご確認ください。
車でのアクセスは、東北自動車道「宇都宮IC」から約15分、または「鹿沼IC」から約20分と比較的便利です。 ただし、大火渡り祭当日は非常に多くの参拝者が訪れるため、会場周辺の駐車場は限られています。
大火渡り祭は人気の高いお祭りのため、例年大変混雑します。特に会場の駐車場は約60台と非常に少ないため、車での直接アクセスは困難を極めることが予想されます。 混雑を少しでも避け、スムーズに楽しむためには以下の点が重要です。
この祭りの名を冠する「火渡り神事」こそ、最大のハイライトと言えるでしょう。 境内に組まれた杉の葉やヒノキの葉などで作られた護摩壇に火が放たれると、天高く炎と煙が立ち上ります。その光景はまさに圧巻の一言です。 山伏たちが読経や真言を唱える中、燃え盛る炎が徐々に落ち着き、炭火の状態になったところを、導師(どうし)と呼ばれる最高位の修験者を先頭に、素足で踏み渡っていくのです。 火傷をしないのか不思議に思われるかもしれませんが、これは長年の修行と精神統一の賜物であり、不動明王の加護によるものと信じられています。間近で見ると、熱気と煙、そして修験者たちの気迫に圧倒されることでしょう。単なるパフォーマンスではなく、神聖な儀式であることを肌で感じられる瞬間です。
火渡りは、まず熟練した山伏や行者(ぎょうじゃ)たちが先達となって渡ります。彼らの厳かな所作や、迷いなく火の上を進む姿は、見る者に深い感銘を与えます。 そして、この祭りの大きな特徴の一つが、一般の参拝者も希望すれば火渡りに参加できる点です。(※年によっては参加方法や条件が変更される場合があるため、要確認) 修験者が渡り終え、火の勢いが適度に調整された後、案内に従って一般参加者も素足で炭火の上を渡ることができます。 熱さを感じることはありますが、多くの場合、係員の指示に従えば安全に渡りきることが可能です。自らの足で火を渡るという非日常的な体験は、厄を払い、願いを強く念じる貴重な機会となるでしょう。勇気を出して挑戦してみてはいかがでしょうか。
例年の一般的な流れは以下のようになります。(※時間は目安であり、当日の状況により変動します)
受付時間や場所、参加費の有無などは、必ず事前に公式サイトで確認してください。特に一般参加を希望する場合は、早めに受付を済ませることをお勧めします。
火渡り神事が最も注目されますが、それ以外にも見どころはあります。
一般の方が火渡りに参加する場合、例年、当日受付が必要となります。境内に設けられる受付所で申し込みを行いましょう。 参加費については、志納(お布施)という形で納める場合が多いようです。金額が定められているか、お気持ちで納める形式かは年によって異なる可能性があるため、受付で確認するのが確実です。 参加希望者が多い場合は、早めに受付を締め切ることも考えられます。参加を強く希望される方は、時間に余裕をもって会場に到着し、受付場所を確認しておくことを推奨します。 服装などの注意点もあるため、事前に情報を集めておくと安心でしょう。
火渡りに参加する場合、安全のため服装や持ち物には特に注意が必要です。
火渡りは神聖な儀式であると同時に、火を扱う危険も伴います。以下の点に十分注意して参加しましょう。
火渡りに参加せず見学のみの場合でも、十分にその迫力を体感できます。おすすめの観覧場所は以下の通りです。
いずれの場所でも、周囲の人への配慮を忘れずに、譲り合って観覧しましょう。三脚を立てての長時間の場所取りなどは、混雑時は控えるのがマナーです。
見学のみの場合でも、火の粉が飛んでくる可能性はあります。また、山の中腹にあるため、天候の変化や足元にも注意が必要です。
お子様連れやご年配の方が大火渡り祭を楽しむためには、いくつかの配慮が必要です。
境内は坂道や階段が多いため、足元に不安のある方は介助の方と一緒に行動するなど、安全を最優先に考えて楽しんでください。
多氣山不動尊の周辺には、自然を楽しめる食事処がいくつかあります。
幸楽 コスパの高い餃子のお店 https://tabelog.com/tochigi/A0901/A090101/9001322/
小閣樓 室の高い中華が楽しめる町中華 https://tabelog.com/tochigi/A0901/A090101/9001334/
花の季 豚骨醤油ラーメンのお店 https://tabelog.com/tochigi/A0901/A090101/9000123/
祭りの当日は周辺の飲食店も混雑する可能性があるため、事前に予約をするか、時間をずらして利用するのがおすすめです。
多氣山不動尊の周辺には、魅力的な観光スポットがあります。お祭りと合わせて訪れてみてはいかがでしょうか。
これらのスポットを組み合わせることで、一日を通して宇都宮の魅力を満喫できるでしょう。
Q1: 雨天の場合は開催されますか?
小雨程度であれば決行されることが多いですが、荒天(台風や大雨警報発令時など)の場合は中止または延期となる可能性があります。当日の朝、多氣山不動尊の公式サイトやお電話 (028-652-1488)、または宇都宮観光コンベンション協会 (028-678-8039) で確認するのが最も確実です。
Q2: ペットを連れて行っても大丈夫ですか?
神聖な儀式の場であり、また混雑も予想されるため、ペット同伴での境内への立ち入りは控えた方が良いでしょう。詳しくは直接お問い合わせください。
Q3: 御朱印はいただけますか?
多氣山不動尊では御朱印をいただくことができます。ただし、祭りの当日は御朱印所も混雑する可能性があります。時間に余裕をもってお受けください。
Q4: 火渡りのお守りはありますか?
火渡り祭にちなんだ特別なお守りや、厄除け、開運などのお守りが授与されています。授与所でお求めいただけます。
Q5: 服装にドレスコードはありますか?
特に厳格なドレスコードはありませんが、神聖な場所への参拝であり、また火を扱う儀式でもあるため、露出の多い服装や派手すぎる服装は避け、節度ある服装を心がけるのが望ましいでしょう。火渡りに参加する場合は、前述の通り燃えにくい素材の服装が必須です。
多氣山大火渡り祭は、単なる珍しいお祭りではありません。古くから続く修験道の厳しい修行と、人々の切なる願いが融合した、力強く神聖な儀式なのです。 燃え盛る炎は見る者の心を捉え、火を渡る体験は日常では得られない深い感動と浄化をもたらしてくれるはずです。 この記事でご紹介した情報を参考に、ぜひ一度、多氣山不動尊を訪れて、その迫力と厳かな雰囲気を肌で感じてみてください。会場へのアクセスは大変混雑が予想されますので、公共交通機関やシャトルバスの利用を強くおすすめします。 火の力で一年間の厄を払い、新たな気持ちで福を招き入れる、そんな特別な一日を過ごせることでしょう。 安全に注意し、マナーを守って、素晴らしい体験をしてください。