夏の訪れを告げる涼やかな音色に誘われ、静岡県袋井市の「遠州三山風鈴まつり」へ出かけませんか?法多山、可睡斎、油山寺の三つの古刹を舞台に、合計2000個以上もの風鈴が織りなす絶景が待っています。三山それぞれに趣の異なる風鈴の音色や景色が楽しめるのが、このまつりの最大の魅力です。
この記事では、2025年の最新情報はもちろん、各お寺の見どころ、三山共通の「願かけ風鈴」、限定御朱印、おすすめのモデルコースまで、お出かけ前に知りたい情報を完全網羅しました。あなたにぴったりのプランを見つけて、心癒される夏の思い出を作りましょう。
1. 2025年「遠州三山風鈴まつり」の基本情報
夏の訪れとともに、静岡県袋井市にある「遠州三山」では、涼やかな音色が境内に響き渡る「風鈴まつり」が開催されます。合計2000個以上もの風鈴が織りなす美しい景色と音色は、日本の夏の風物詩として多くの人々を魅了しています。この記事では、2025年の開催情報から、各お寺の見どころ、アクセス方法までを最新情報に基づいて徹底解説いたしましょう。


1-1. 遠州三山風鈴まつりとは?見どころを解説
「遠州三山」とは、袋井市にある以下の三つの由緒あるお寺の総称です。
- 法多山 尊永寺(はったさん そんえいじ): 厄除け観音として知られ、特に有名な「厄除けだんご」を求めて多くの参拝者が訪れます。風鈴まつりでは、本堂へと続く長い参道が色とりどりのガラス風鈴で彩られる様子が圧巻です。
- 萬松山 可睡斎(ばんしょうざん かすいさい): 徳川家康公ゆかりの禅寺で、「火防(ひぶせ)の秋葉総本殿」としても信仰を集めています。こちらでは、願い事を書いた短冊を吊るす赤い「願い事風鈴」の回廊に加え、美しい室内庭園を望む瑞龍閣の「いのりの風鈴」など、複数の見どころがあります。
- 医王山 油山寺(いおうざん ゆさんじ): 「目の霊山」として知られ、その歴史は1300年以上前に遡ります。自然豊かな境内と重要文化財に指定されている三重塔が調和し、風鈴の音色が静かな山内に心地よく響き渡るでしょう。
この三山が合同で開催する夏のイベントが「遠州三山風鈴まつり」であり、それぞれのお寺で趣の異なる風鈴の景色と音色を楽しめるのが最大の魅力といえます。
1-2. 2025年の開催期間はいつからいつまで?
開催期間: 5月24日頃 ~ 8月31日
1-3. 拝観時間と料金について
各お寺の拝観時間と料金は以下の通りです。風鈴まつり期間中も、基本的には通常の拝観時間に準じます。
お寺 | 拝観時間(目安) | 拝観料(大人) |
法多山 尊永寺 | 8:30~16:30 | 無料 |
萬松山 可睡斎 | 8:00~16:30 | 500円(室内拝観料) |
医王山 油山寺 | 9:00~16:30 | 500円 |
※料金は変更される可能性があります。可睡斎の料金は室内拝観(瑞龍閣など)のためのものです。
1-4. 法多山・可睡斎・油山寺、それぞれの風鈴の特徴と音色の違い
三山三様、風鈴の設えや音色にはそれぞれ個性があります。
- 法多山: ガラス製の江戸風鈴が中心で、軽やかで高い澄んだ音色が特徴です。参道にずらりと並んだ風鈴の下を歩くと、まるで音のシャワーを浴びているかのような感覚を味わえるでしょう。
- 可睡斎: 見どころが多く、①赤い「願い事風鈴」、②お休み処軒先の南部鉄器の風鈴、そして室内(瑞龍閣)に飾られた③「いのりの風鈴」と、多彩な音色と景色を楽しめます。南部鉄器の風鈴は重厚で余韻の長い「リーン」という音が心を落ち着かせます。
- 油山寺: 山寺ならではの静寂の中、様々な種類の風鈴が点在しています。風に乗ってどこからともなく聞こえてくる音色は、深い緑の自然との一体感を感じさせてくれるはずです。
1-5. 【新設】三山共通「水色の願かけ風鈴」に願いを込めて
それぞれの風鈴とは別に、三山共通で水色の「願かけ風鈴」(初穂料500円)が用意されています。これは、風鈴に直接願い事を書き、奉納できるという特別なものです。奉納された風鈴は、各寺院の境内に飾られます。三山を巡り、それぞれの場所で願いを込めてみてはいかがでしょうか。
1-6. 限定御朱印や授与品はある?
風鈴まつりの期間中には、夏らしいデザインや風鈴をあしらった限定の御朱印が授与されることが通例です。御朱印集めをされている方は、この時期だけの特別な一枚を手に入れてみてください。 また、境内ではオリジナルの風鈴や夏限定のお守りなども授与されており、お土産にもぴったりです。
2. 遠州三山へのアクセス完全ガイド
三山はそれぞれ少し離れた場所に位置しているため、事前のアクセス計画が重要になります。車と公共交通機関、それぞれのアクセス方法を見ていきましょう。


2-1. 【車で行く場合】各お寺の駐車場情報と混雑状況
三山めぐりには、小回りが利く車での移動が最も便利です。
- 法多山: 大規模な有料駐車場(約2500台)が完備されています。
- 可睡斎: 無料駐車場(約400台)があります。
- 油山寺: 無料駐車場(約200台)があります。
土日や祝日は混雑が予想されます。特に法多山は参拝者が多いため、午前中の早い時間に到着するか、少し時間をずらして午後遅めに訪れると、比較的スムーズに駐車できるかもしれません。
2-2. 【公共交通機関で行く場合】最寄り駅からのバス・タクシー情報
最寄り駅は**JR東海道本線「袋井駅」**となります。 袋井駅からは、各お寺へ向かう路線バスが運行されています。
- 法多山へ: 袋井駅南口より、遠鉄バス「法多山」行きで約15分。
- 可睡斎へ: 袋井駅北口より、秋葉バスサービス「可睡斎」行きで約10分。
- 油山寺へ: 袋井駅北口より、秋葉バスサービス「イオン パティオ」行き等で「油山寺」バス停下車。
バスの本数は限られているため、事前に時刻表を確認しておくことを強くお勧めします。時間を有効に使いたい方は、袋井駅前からタクシーを利用するのも良い選択です。
2-3. 三山をお得に巡る!便利な周遊方法はある?
残念ながら、三山を直接結ぶシャトルバスのようなものはありません。そのため、公共交通機関で三山全てを1日で巡るのは、バスの乗り継ぎなどを考えると少し大変かもしれません。 もし公共交通機関で全て回りたい場合は、袋井駅を拠点に、バスやタクシーを組み合わせて移動する計画を立てましょう。時間に余裕を持ったスケジュールを組むのが賢明です。
3. 目的別!遠州三山風鈴まつりのおすすめの回り方
どのように楽しみたいかに合わせて、巡る順番や滞在時間を工夫してみましょう。ここでは3つのモデルコースを提案します。
3-1. 初めての方へ!王道モデルコース
まずは三山の魅力をまんべんなく楽しみたい、という方におすすめのコースです。
可睡斎 → 油山寺 → 法多山
- 午前中に可睡斎へ。比較的空いている時間帯に、赤い風鈴の回廊や瑞龍閣でゆっくり写真撮影を楽しみます。
- 次に車で油山寺へ移動。自然の中で心を静め、歴史ある建物を拝観しましょう。
- 最後に法多山を訪れます。参道で風鈴の音色を楽しんだ後、名物の「厄除けだんご」をお土産に購入して締めくくるというプランです。
3-2. 写真好き必見!インスタ映えスポット巡りコース
「映える」写真を撮りたいなら、光の条件とスポット選びが重要です。
午前:可睡斎 → 午後:法多山
- 可睡斎の「赤い願い事風鈴の回廊」と、室内にある「いのりの風鈴」は絶対に外せないスポット。特に瑞龍閣の風鈴は、室内の落ち着いた光の中で幻想的な写真が撮れるでしょう。
- 午後は法多山へ。本堂へ続く長い参道は、奥行きのある構図で風鈴を撮影するのに最適です。木漏れ日と風鈴の組み合わせも美しいはずです。
- 油山寺は緑が深いため、光が届きにくい場所もありますが、苔むした石段と風鈴といった、趣深い一枚が撮れるかもしれません。
3-3. 家族連れでのんびり楽しむ、ゆったり散策コース
お子様連れの場合、無理のないスケジュールが一番です。
法多山 →(時間があれば)可睡斎
- まずは法多山へ。広い境内と、名物の「厄除けだんご」は子供たちも喜ぶこと間違いなし。かき氷などの甘味処で休憩を挟みながら、のんびり過ごすのがおすすめです。
- 油山寺は国宝の三重塔まで石段が続くため、小さなお子様には少しハードかもしれません。
- 時間に余裕があれば、比較的平坦な可睡斎を訪れて、室内拝観や風鈴を楽しむのが良いでしょう。水色の願かけ風鈴にお子様と一緒に願い事を書くのも楽しい体験になります。
4. 風鈴まつりと一緒に楽しみたい!周辺おすすめグルメ
三山めぐりの楽しみは、拝観だけではありません。ここでしか味わえないグルメも満喫してください。
4-1. 法多山名物「厄除けだんご」は必食!
法多山といえば、やはり「厄除けだんご」を外すわけにはいきません。滑らかなこし餡が乗ったお団子は、素朴ながらも忘れられない美味しさです。境内の茶屋でいただくことも、お土産として持ち帰ることもできます。夏には限定の「厄除け氷」も登場するので、ぜひご賞味ください。
4-2. 可睡斎でいただく本格精進料理
可睡斎では、予約をすれば本格的な精進料理をいただくことができます。旬の野菜を使い、丁寧に作られた料理は、見た目も美しく、心と体が満たされる体験となるでしょう。普段なかなか食べる機会のない精進料理、この機会に味わってみてはいかがでしょうか。
4-3. ちょっと一息。おしゃれな古民家カフェ
袋井市内には、古い建物をリノベーションした素敵なカフェが点在しています。三山めぐりの合間に、少し足を延ばして休憩するのも良いでしょう。「とこはLOHAS」や「げんらく」など、地元の食材を使ったランチやスイーツが楽しめるカフェは、旅の良い思い出になるはずです。
フルーツカフェ ニジ https://tabelog.com/shizuoka/A2202/A220202/22014100/
CAFE No.iE https://tabelog.com/shizuoka/A2202/A220202/22028108/
4-4. 地元で人気のランチスポット
袋井市は「たまごふわふわ」という江戸時代から伝わるB級グルメでも知られています。だし汁の上にふんわりとした卵が乗った、優しく上品な味わいです。市内の和食店などで提供されていますので、ランチの候補に加えてみてください。
法多山名物だんご企業組合 https://tabelog.com/shizuoka/A2202/A220202/22000318/
麺屋 破天荒 https://tabelog.com/shizuoka/A2202/A220202/22019176/
仙の坊 https://tabelog.com/shizuoka/A2202/A220202/22001104/
5. 快適に楽しむための持ち物と注意点
夏の暑い時期の散策は、準備が大切です。万全の対策で風鈴まつりを楽しみましょう。
5-1. 夏の暑さ対策!必須の持ち物リスト
- 飲み物: 熱中症対策に水分補給は欠かせません。
- 日傘・帽子: 直射日光を避けるために必須です。
- タオル・扇子: 汗を拭いたり、涼をとるのに役立ちます。
- 日焼け止め: 日差しが強いので、こまめに塗り直しましょう。
- 虫除けスプレー: 特に緑の多い油山寺ではあると安心です。
5-2. 歩きやすい服装と靴の選び方
境内は広く、砂利道や石段も多いです。ヒールやサンダルではなく、履き慣れたスニーカーなど、歩きやすい靴を選んでください。服装も、通気性の良い涼しいものをお勧めします。
5-3. 混雑を避けるおすすめの時間帯
やはり平日の午前中が最も空いていておすすめです。ゆっくりと風鈴の音色を楽しみたい、静かな雰囲気の中で写真を撮りたいという方は、この時間帯を狙いましょう。土日しか行けない場合は、開門直後か、閉門に近い夕方が比較的空いている傾向にあります。
5-4. 子連れやペット連れの注意点
前述の通り、油山寺は階段が多いため、ベビーカーでの移動は困難です。法多山や可睡斎は比較的平坦な場所が多いですが、それでも砂利道などがあるため注意が必要となります。 ペットに関しては、お寺によってルールが異なります。基本的には、建物内への同伴は不可の場合が多いです。事前に各寺院へ確認することをお勧めします。
6. まとめ|遠州三山の涼やかな音色で夏を乗り切ろう
遠州三山風鈴まつりは、三つの古刹それぞれが持つ個性と、日本の夏の情緒が見事に融合した素晴らしいイベントです。法多山の参道を埋め尽くす風鈴、可睡斎の多彩な風鈴、油山寺の静寂に響く音色。それぞれの違いを感じるだけでも、豊かな体験になるでしょう。
さらに、三山共通の「水色の願かけ風鈴」に願いを託す楽しみも加わりました。この記事を参考に、しっかりと計画を立てて、2025年の夏はぜひ遠州三山へ足を運んでみてください。きっと素敵な思い出が作れるはずです。
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